エストニアの経済通信省と国家情報システム局が提供する「電子政府コードリポジトリ」により、将来的には、セキュリティ上の理由から特に要求されない限り、エストニアのデジタル国家ソリューションのすべてのソースコードが公開され、誰でも使用できるようになると。 Estonia creates a public code repository for e-governance solutions データの再利用を進めるEUでは、オランダやマルタ共和国など、電子政府で使用するソースコードを公開している事例がありますが、総合的な電子政府コードリポジトリ(電子政府ソースコードの再利用サービス)を提供するはエストニアが初めてなのではないでしょうか。これは非常に重要な試みで、一般的な電子政府が最終局面に入ってきたことを意味します。 個人的には、いわゆるGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)に対抗できるのは、徹底した透明性を自らの条件と課した“government as a service”を実現する政府であると考えています。 GAFAが取得し利用する個人データは大量ですが、法令の下で強制力を持って国民の個人データを収集・管理し、その処理に責任を持って対応できるのは国家として確立した政府だけだからです。エストニアの強みは、「国家として統合された情報システムとデータベースのガバナンスを確立している」点にあります。 もちろん、これはGAFAを政府が一方的に規制するということではなく、常にけん制しながらお互いのバランスを模索することを意味します。電子政府コードリポジトリがうまく機能すれば、官民連携が進み、人々が抱くGAFAへの漠然とした不安を和らげる効果も期待できるのではないでしょうか。 e-riigi koodivaramu (エストニア電子政府コードリポジトリ) https://koodivaramu.eesti.ee/ 電子政府における統一的な協力とソフトウェア再利用のためのコードリポジトリ。格納されているコードはすべての人に公開されており、公開されている政府コード全体が将来利用可能になる予定。現在は、最初のバージョンで、ロードマップの計画段階にあるとしています。 Open Government Data Portal https://opendata.riik.ee/en/ オープンデータは重要ですが、政府全体のデータガバナンスが確立していない状態で進めると、実現するためのコストは高くなり、データ品質や信頼性の維持も困難になるので注意が必要です。 |
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3月 2024
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一般社団法人 日本・エストニアEUデジタルソサエティ推進協議会
Japan & Estonia EU Association for Digital Society ( 略称 JEEADiS : ジェアディス)
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