|
このたび、これまで取り組んできた電子政府・行政デジタル化に関する知見や問題意識をまとめた電子書籍『エストニアに学ぶ本当のデジタル国家――日本が「つながっているのに使えない」その理由と突破策』(Amazon Kindle版)を出版いたしました。
■ 本書執筆の背景と問題意識 日本国内では、自治体情報システムの標準化やガバメントクラウドへの移行など、行政のデジタル化に向けた取り組みが急ピッチで進められています。 しかし、現場の努力や個別の技術導入が進んでいる一方で、「システムやデータはつながっているはずなのに、なぜか行政サービス全体として効率的かつ柔軟に使えない」というもどかしさを感じている関係者の方々も少なくないのではないでしょうか。 個別の接続技術やAPIの導入にとどまらず、なぜこうした事態が生じてしまうのか。 その本質的な原因は、制度、業務(プロセス)、データ、そしてシステムを一体として設計する「国家アーキテクチャの欠如」にあると考えています。 ■ エストニアの相互運用性フレームワークから学ぶもの 本書では、デジタル・ガバメントの先進事例として知られるエストニアを一つのモデルとして取り上げています。 エストニアの強みは、単にITツールが優れているということではありません。 国家の根幹となるデータ、例えば、本書のコラムでも詳しく取り上げた「住所データシステム」などが、単なる文字列として扱われるのではなく、行政区域や建物などとの関係性を持つ「構造化されたデータ」として設計され、社会全体で利用できる基盤として整備されている点にあります。 こうした相互運用性の考え方が、制度とアーキテクチャの両面から支えられているからこそ、政権や担当者が交代しても、行政サービスやデータ基盤の継続性を維持しやすい、持続可能なデジタル国家が成り立っています。 本書では、こうしたエストニアの仕組みを単純に「日本も導入すべき成功事例」として紹介するのではなく、なぜそれが可能になっているのか、その設計思想や制度的背景にまで踏み込んで考察しています。 ■ 日本のデジタル社会の次なるステージに向けて 日本のデジタル化においては、課題の多さばかりがクローズアップされがちですが、決して悲観する必要はありません。 日本には優れた人材や技術、そして現場で培われてきた膨大な知見があります。 今、求められているのは、それぞれの現場で奮闘する人たちの力を、一貫した「国家アーキテクチャ」の下でいかに結び合わせるかという、設計思想の転換ではないでしょうか。 本書が、これからの日本のデジタル社会、そして行政のあり方を考える上での一つの材料となり、実務や政策議論に携わる皆様の参考となれば幸いです。 本書には、私がJEEADiSの活動を通じて考えてきた、日本とエストニア、そしてEUのデジタル社会をめぐる問題意識も込めています。 デジタル化を「システムを導入すること」から 「国家をデジタル時代に適応させること」へ そのためには何が必要なのか。 ぜひ本書をお手にとってご覧いただければ幸いです。 書籍名:『エストニアに学ぶ本当のデジタル国家――日本が「つながっているのに使えない」その理由と突破策』 著者:牟田 学(日本・エストニア EU デジタルソサエティ推進協議会 理事) 形式:Amazon Kindle版(Kindle Unlimited読み放題対象) 詳細・購入:Amazon商品ページはこちら
0 コメント
返信を残す |
Categories
すべて
Archives
6月 2026
|
|
一般社団法人 日本・エストニアEUデジタルソサエティ推進協議会
Japan & Estonia EU Association for Digital Society ( 略称 JEEADiS : ジェアディス)
|
免責事項
本ウェブサイトの情報は、一部のサービスを除き、無料で提供されています。当サイトを利用したウェブサイトの閲覧や情報収集については、情報がユーザーの需要に適合するものか否か、情報の保存や複製その他ユーザーによる任意の利用方法により必要な法的権利を有しているか否か、著作権、秘密保持、名誉毀損、品位保持および輸出に関する法規その他法令上の義務に従うことなど、ユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願い致します。 当サイトの御利用につき、何らかのトラブルや損失・損害等につきましては一切責任を問わないものとします。 当サイトが紹介しているウェブサイトやソフトウェアの合法性、正確性、道徳性、最新性、適切性、著作権の許諾や有無など、その内容については一切の保証を致しかねます。 当サイトからリンクやバナーなどによって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任を負いません。 |